2013年1月5日土曜日

ライフリングで貧困を撲滅する

 お金はもともと物々交換をする時、欲しい物がなかったら、一
旦、お金と交換して、欲しい物が見つかれば、持っているお金と
交換するという道具にすぎなかった。
 ところがお金に価値を持たせ、限られた者にしか作れず、お金
自体を集めることが地位の高さなどを決めるステータスシンボル
のようになった。
 その結果、お金を移動させるだけでお金を手に入れるというマ
ネーゲームが影響力を増し、政府はお金により国民をコントロー
ルしようとしたのだろうが、現在、その政府がお金に振り回され、
国民の信頼を失っている。

 いくら政府がお金を大量に増やしても、政府を信頼できない限
り、個人はタンス預金をし、企業は蓄財をし続け、お金は循環し
ない。

 税収が増えない政府は、公的な支援を減らし、家族どうして助
けあえと言い始めた。

 生活保護という最低限の生活も保障できず、働くほど貧困にな
る社会が、少子高齢化を増幅させている。

 公的な支援をしないのであれば、政府の存在価値はない。

 ライフリングは、こうした政府をあてにせず、お金を原点の道
具に戻す考え方だ。

 すべての人や企業(商店)に電子マネーを配布する。

 お金が使いたい人は、欲しい商品やサービスのある企業(商店)
で、電子マネーを読み取り機に入れる。すると商品やサービスの
価格と同じ額のお金がライフリングから電子マネーにチャージさ
れ、それと同時に支払いが行われる。だから電子マネーにはお金
の入出の履歴しか残らない。
 利益を得た企業(商店)のお金はライフリングに戻り、設備投
資をする時などにライフリングから同じように電子マネーにチャー
ジと支払いをするということを繰り返す。
 社員の給与も社員がお金を使いたい時にライフリングを利用す
る。

 ようするにすべての人や企業(商店)の財布をひとつにしてし
まうとうことだ。

 これにより、個人のタンス預金や企業の蓄財は必要なくなり、
死蔵されるお金はなくなる。

 働かなくてもお金が使えることで「堕落する」と思うかもしれ
ないが、お金のために働く者にろくな仕事はできず、欠陥のある
商品やサービスを生み出し、健康被害がでる。それに、お金があ
れば辞めてしまうような仕事に何の価値もない。

 そもそも仕事とは何か?

 高額の報酬を得ているプロスポーツはすべて遊びの中から生ま
れたもので、日本で主要な産業になりつつある漫画、アニメ、ゲー
ムは遊び心がなければ生み出せない。
 文化、文明はすべて趣味の中から生まれたといってもいい。

 そうした社会貢献もせず、毎日同じ仕事を奴隷のように繰り返
している仕事だけの人間こそ堕落しているのではないだろうか?

 インターネットでは無給で働く人たちがいる。
 ボランティアや奉仕活動をする人たちがいる。

 こうした人たちを堕落していると言えるだろうか?

 人間はお金に振り回されて無駄な時間を浪費するより、もっと
価値のある仕事をするべきだ。

 例えば、月を拠点にして火星に移住できる手段を考える。
 自然の脅威に対抗する手段を考える。
 貧富の格差をなくし、経済問題で起きる犯罪をなくす。
 無意味な国際紛争をなくし、ボランティアや奉仕活動が障害な
くできるようにする。

 そうしたことがライフリングで実現できる。

 ライフリングを実現するためにはまず、個人のタンス預金、企
業の蓄財や銀行で長い間、引き出されない預貯金などを集める。
これらのお金が無断で使われることはなく、電子マネーに履歴と
して残るので増えることはないが減ることもない。

 ただし、ライフリングに抵抗する企業や政府に対抗するために
そうした企業の代わりになる企業を設立したり、政府の公的支援
を拒否して税金を払うのをやめ、自分たちで政府がやるべき仕事
をする。このためにライフリングに集まったお金が利用される可
能性はある。

 それはライフリングに参加するすべての人の意見を聞いた上で
実行される「民意主義」を徹底する。

 これが私の考える貧困撲滅の最善の方法だ。